
需要が高くライバルが少ない賃貸戸建投資は大変魅力的な不動産投資方法です。今回は賃貸戸建投資のメリットとデメリットをご紹介していきたいと思います。
1 賃貸戸建投資のメリット
最初に賃貸戸建投資のメリットを見ていきましょう。
① 利回りが高い
賃貸戸建投資最大のメリットは利回りが高いことにあります。一般的に戸建住宅の場合、アパートやマンションと比較して家賃が高く設定できるからです。
≪賃料比較≫
1LDK・2K・2DK | 2LDK・3K・3DK | 3LDK・4K・4DK | 4LDK以上 | |
戸建 | 11.17 | 16.6 | 22.45 | 38.76 |
マンション | 10.15 | 13.46 | 17.22 | 19.71 |
参考:公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会HP
https://www.zentaku.or.jp/research/statistic/
② ライバルが少ない
賃貸戸建は需要が高いわりに供給量が少ないため、入居者が決まりやすいというメリットがあります。
今回は大手賃貸サイトである「アットホーム」さんで賃貸戸建住宅がどれだけ希少性が高いのかを調べてみました。
ⅰ 東京都の賃貸を地域から探す
参考:アットホームHP
https://www.athome.co.jp/chintai/tokyo/city/
東京都の賃貸物件を21,179件と一番サンプルの多い世田谷区に設定しました。
ⅱ こだわり条件を指定
参考:アットホームHP
https://www.athome.co.jp/chintai/tokyo/city/
こだわり条件を指定で「一戸建て」を選択したところ、該当件数は656件に激減しました。入居募集物件のおよそ3%ほどしか賃貸戸建物件が存在しないことが分かります。
ライバルが少ない賃貸戸建投資は需要が高いわりに、供給量が少なすぎるということがお分かりいただけたと思います。
③ 入居者の入居期間が長い
賃貸戸建のユーザー層はファミリー層が多いため、子どもの学校や人間関係といったことが絡み、いったん入居すると長期間入居する傾向が高くなっています。ですから安定した家賃収入を確保しやすいというメリットがあります。
④ 滞納リスクが低い
賃貸戸建のユーザー層は会社の家賃補助や会社の借り上げ制度などを利用している層が多いため、家賃の滞納リスクが低い傾向があります。
⑤ 物件管理が楽
賃貸戸建の場合敷地ごと全部借主に賃貸することになるため、庭の手入れや周辺の掃除などといった管理業務を物件オーナーがする必要がありません。ですから、マンションやアパートと比較すると物件管理が格段に楽であるといえます。
⑥ 土地の価値は下がりにくい
建物の価値は法定耐用年数が決まっているため、下落するだけになります。しかし、土地の場合は急激に大幅に下落するといったリスクはあまり考えられません。ですから、マンション投資と違って、最終的には土地の資産価値が残る賃貸戸建投資はキャピタルゲインといった側面から見ても有利であるといえます。
⑦ DIY型賃貸借を活用することで初期投資費用を抑えることができる
現在政府が推進している「DIY型賃貸借」制度をうまく活用することで、築年数の古い戸建て住宅のネックであるリフォーム費用を抑えることも可能です。初期投資費用を抑えることができれば、高利回りも期待することができます。また自分好みの住宅にリフォームする入居者は長期で居住するケースが多いため、安定した家賃収入を得ることも可能になります。
2 賃貸戸建投資のデメリット
次に賃貸戸建投資のデメリットを見ていきましょう。
① 分散投資がしにくい
賃貸戸建投資の場合1棟にかかる取得コストが高いため、分散投資がしにくいといった傾向があります。しかし中古戸建を活用することで、ワンルームマンション投資並みにリーズナブルな価格で購入することができる物件も多数存在します。
また賃貸戸建投資の場合、投資対象エリアを首都圏に限定する必要もありませんので、地方の優良物件も投資対象として活用することも可能です(場所における分散投資)。
② 流動性に欠ける場合がある
戸建投資物件は出口戦略として「売却」を考えた場合、首都圏のワンルームマンション物件のように簡単に売却が決まらないことがあります。賃貸戸建投資物件を購入する際に、ある程度住宅地としての需要が高いエリアを選択するように心がけましょう。